沿線紹介
臨鉄の沿線をご紹介します

桜貝塚駅→伝法院駅→京島信号所→大町駅→呑川駅→八幡神社前駅→別所坂駅→観音運河駅→塩田信号所→電鉄臨港駅

■桜貝塚駅■
[ホーム]
京浜急行の高架駅にへばりつくような形で島式ホームと対向式ホームが1面ずつあります。1番線はそれぞれのホームに挟まれていて,ラッシュ時以外はここにぽつんと電車が止まっています。
[駅舎]
駅舎は鉄筋ながら小さく,売店やまわりの商店にぐるりと囲まれています。駅舎は平べったい作りで京急蒲田駅を小さくしたような形をしています。
[周辺]
京浜急行線との連絡駅です。朝夕にはたいへんな乗降客でごったがえします。駅前広場のようなものはなく,商店街の一角に駅があります。まわりは飲み屋や商店が多く,歓楽街となっています。
ここからしばらくは民家や町工場の軒先をかすめるようにして電車は走ります。線路は大きく右に曲がって,4車線ほどの広い道路を渡ります。家々が密集しているなかに突入するような感じで進むと,すぐに築堤の上を駆け上がり,しばらく古ぼけた高架線の上を走ります。
■伝法院駅■
[ホーム]
高架の上にやや幅の狭い古めの島式ホームをひとつ持ちます。駅の端は上路式のガーター橋になっていて,その下には貨物線が通っています。
[駅舎]
ホームの下に続くような形で駅舎があります。京成町屋駅を小さくしたような格好をしています。
[周辺]
駅前からは小さな商店街が続いています。その商店街から路地に入ると,民家の軒先に植木鉢が並び,そのあいだで猫があくびしているような下町の風景が広がります。高架下にはもんじゃ焼き屋や八百屋,喫茶店など,さまざまな商店が並んでいます。
高架を下ると見通しのあまり良くないカーブを越え,車が通れない小さな踏切をいくつか渡ります。線路のすぐそばには洗濯物が干されている民家や商店が並んでいるため,電車の先頭から車窓を見ると,少しスリル感が味わえます。
■京島信号所■
民家に囲まれていた風景が急に開けると,タタンタタンとリズムよくポイントを通過します。この京島信号所には,JRや他社の貨物線と繋がっている引き込み線があります。平日には本線脇に待機している貨物列車がよく見られます。たまに他社のDLが貨物の受け渡しにやってくるようです。
大きな川が正面に見えたかと思うと,電車は減速し,車輪をきしませながら急なS字カーブを通過します。このカーブがあるおかげで,15m級の車両が行き残りました。カーブの横にはすぐ川があり,その反対側は小さな崖になっています。また,この崖の石垣には,前身となる臨海鉄道設立当時に作られたレンガ壁がそのまま残っていて,貴重な存在となっています。
■大町駅■
[ホーム]
島式ホームひとつとやや幅の狭い対向ホームひとつを持ちます。隣のホームとはスロープで繋がれています。
[駅舎]
駅舎は小さな木造駅舎です。対向ホーム側にあります。
[周辺]
車輌基地のある駅です。電車区は留置線が細かく入り組んでいて,地方私鉄の車庫にしては比較的広めです。いくつかの電車と入れ換え用の凸電がよく昼寝をしています。車庫はやや近代的な作りですが,まわりを民家や商店に囲まれていて,下町の路地裏にある工場のようです。下町にある駅らしく,駅を出るとすぐに道幅の狭い商店街が奥へと伸びています。
駅を出てしばらくすると呑川橋梁を渡ります。ここは敷設当時単線だったところにあとから平行して線路を作ったため,片方はガーター橋,もう一方は古風なトラス橋になっています。
■呑川駅■
[ホーム]
京急糀谷駅や京成曳舟駅を思わせる狭い対向ホームです。反対側のホームとは繋がっておらず,それぞれのホームに小さな駅舎があります。
[駅舎]
両方のホームのはじっこに小さく設けられています。最近になって改修されたため,沿線でもっとも近代的な駅舎です。
[周辺]
駅のまわりは民家や商店が多く立ち並らんで賑わいを見せています。駅のすぐ近くを京浜間を結ぶ大きな道路が走っています。
呑川駅を発車し,商店街を抜けるとすぐに道路を斜めに横断する大きな踏切を越えます。実に30m近くあり,ほとんどの車両が下から上までまる見えになります。近くで京浜間を結ぶ国道と繋がるため朝夕の渋滞が激しく,最近では混雑解消を目的に陸橋を作る工事が始まっています。
■八幡神社前駅■
[ホーム]
対向ホームですが,まん中に退避線が1本通されていて,ホームとの間は長い跨線橋で結ばれています。ホームの屋根柱と一体となっている架線柱は,優雅にカーブした珍しいものになっています。
[駅舎]
こじんまりとしたモルタルの駅舎がホームの中程にあります。どことなくモダンな感じがする駅です。
[周辺]
小さな商店街が駅から続いています。駅前には大きな桜の樹があり,春になると満開の桜の下を電車が走り抜けていきます。歩いてすぐのところに駅名の由来となっている神社があります。街中にあっても緑が豊かなところです。
八幡神社の小さな境内を横に見ながら電車は進みます。まわりはだんだんと高い建物が消え,工場施設や倉庫が多くなり,港の近くによくある殺風景な雰囲気が漂ってきます。
■別所坂駅■
[ホーム]
小さな築堤の上に立つ石積みの古風な島式ホームです。駅舎とは地下道で繋がっています。
[駅舎]
駅舎は築堤のすぐ下にあり,こじんまりとしたかわいらしい駅舎です。京成関屋駅に似ています。
[周辺]
商店などはありますが,倉庫や空き地などが多く,空間が空いた感じがします。駅前からは工業団地などへ向かうバスのバス停があります。
小さな築堤を駆け降り,民家にはさまれながら高速道路のガード下をくぐりぬけます。その先から道路に両脇を囲まれてしばらく走ります。道路とは低い柵で区切られているので,電車からの見通しはとてもよくなっていて併用軌道のようです。
■観音運河駅■
[ホーム]
やや幅が狭い島式ホームです。駅舎とはスロープで繋がっています。
[駅舎]
駅舎は木造で,呑川駅と同じぐらい小さな駅舎です。京急の鈴木町駅に似ています。
[周辺]
まわりを道路に囲われていて,やや広い感じがします。なんとなく路面電車の停車場のような感じがこの駅の特徴になっています。道路の向こう側は運河と工場やフェンスで囲まれた資材置き場となっています。
線路がカーブすると道路と別れ,工場を囲む長い生け垣と古びた工場のトタン屋根の下をかすめて電車は進みます。
■塩田信号所■
工場の生け垣が突然途切れたかと思うと,いくつもの引き込み線が見えてきます。そのうちのひとつが本線と合流していますが,渡り線と引き込み線がひとつあるだけの簡素な作りです。この先には複数の工場へ向かう引き込み線がさらに奥へと伸びています。
信号所を抜け,空き地や倉庫を囲うフェンスを通り過ぎると,すぐに次の駅が見えてきます。
■電鉄臨港駅■
[ホーム]
対向式ホームひとつと島式ホームひとつがあります。ラッシュ時に対応するため,1番線はそれぞれのホームに挟まれた形になっています。
[駅舎]
線路の終端付近に付けられています。建物は昔の京急羽田駅に似ています。駅舎の横にある線路の終端は花壇になっていて,樹々や花々に囲まれています。
[周辺]
終点です。駅から出るとすぐ目の前に海があり,これ以上線路を伸ばせなかったのがわかります。駅周辺には工場や港湾施設が密集していますが,のんびりと潮の香が漂っています。

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