迎夢達人のインチキチックお絵かき講座

 ● はじめに
 「できれば苦労なく、書きたいように絵を書きたい」というのが、絵を書くことに対する私の信念です。
  はっきり言って堕落しまくりです。骨格がどうのとか筋肉の付き方がどうのとか間接の可動範囲がどうだとか、現実と絵との整合性をとっていくと、リアルな人間を書くことが出来るでしょう。
 ワシはリアルな人間を書く気なんて毛頭ねぇっす。
 最初は下手ならくがきだって、書くのが楽しければ何枚もらくがきできるし、らくがきだって何枚も積み重ねてりゃ、そのうち人様にお見せできるような絵になるよ。うん。本当にさ。

 らくがきに満足したら、次はお絵かき。
 絵画を志すならデッサンの勉強も必要だろうけど、楽しみたいならお絵かき、ね。
 インチキな絵だって、見る側書く側が楽しめれば、それはもうエンターテイメント。
 力を抜いてお絵かきを楽しもう。
 ワシは力入れないし、特別なこともしていない。今回はその手順というか、手の内を見てもらいましょう。

 さて、用意する物。私はシャープペン(Bか2B)とコピー用紙(B5かA4)。昔クロッキー帳使ってたけど、大量枚数書くには高いので、失敗したらポイ捨てできるコピー用紙かコクヨのB5無地ノート(50枚120円だったかな)に切り替えました。まぁ失敗した物でもあとから手直しして使えたりするんで、捨てずに100円セールで売ってるようなファイルケースに入れておくが吉かも知れません。
 で、消しゴムは使いません。書いたり消したりすると迷いが生じるので無修正。シャープペンのみで一気に書き上げます。
 用意するのはそれぐらい。さぁお絵かき〜。
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 ● 下書き(1)
 まるまるまる。っと全体のイメージを書き流します。
 頭胸腰尻 を書いて、そこに 肩腕肘腕手 と 尻股膝脚 を2組ずつくっつける感じです。
 体の中心から書いていくことで、自然と全体のバランスがとれるはずです。
 丸の位置を変えるとポーズが変わります。直立不動もいいけれど、実は動きのあるポーズの方が、ある程度バランスの補正が効きます。
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 ● 下書き(2)

 顔を書き、丸の外側をなぞって体のラインを決定します。
 見てもらえばわかると思いますが、上の絵とそんなに変わりません。顔があるかどうかだけで見た目の印象が違いますよね。

 この段階で幾重にも線を重ねると、見る側にとってはラインがなめらかで整っており、かつよく書き込まれているように見えるので、らくがきの際にはハッタリとして有効です。が、ペン入れすると、あまりに白くて愕然としてしまいます。ついでに線の取捨選択がめんどうなので、できれば線は少ない方がいいですね。
 髪もアウトラインだけがさがさっと書いてあるだけです。三つ編みや縦ロールにしたい場合はもう少し書き込んである方がいいと思いますけど。

 なお指は4本です。5本書いてもいいんですけど、かわいい系の絵だったらちょっと少なくてもそれはエッセンスになります。(ほんとか?)
 筋骨隆々格闘漫画系だったら指が6本ぐらいある方が強そうに見えます。北斗の拳だって、しょうっちゅうケンシロウの指が6本になってたじゃないですか。はっはっは。
 いや、本当にそうだってば。信じて〜

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 ● ペン入れ
 ペン入れはミリペンでやってます。下書きのコピー用紙の上にもう一枚、未使用の用紙を重ねてなぞるだけです。
 かなり線がよたっていますが、縮小することを前提としているので(つーか縮小してくれないとワシの絵って見辛いのでな……)、少しばかりよたっていても問題ありません。気にしたら負けです。人は絵を見るのであって線を見るのではないんですから。
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 ● まとめ
 というわけで、CGを書くための準備段階(スキャニング直前)までをご紹介しました。
 「CG講座じゃねえ」という、うがったご意見禁止(笑)
 普段ワシが書いている方法そのままです。これを見ながらマネして書けばワシの絵になりますが、ワシの絵そのままマネしてもつまんないから、「はー、こうやって書く方法もあるんだねー」ぐらいに思っていただければ幸いです。
 ただね、やっぱり絵を書くなら楽しんで書いてほしいと願います。頭で書く絵もいいけれど、手と心が連動した絵がアナタの絵ですよ。
 とか言ってみる。

 なお今回の下書き2枚とペン入れしたもの1枚がダウンロード可能です。Photoshop6.0JのPSD形式で、各1枚ずつをレイヤーとして保存してあります。Photoshop以外にもPainterやPaintshopでも見られると思います。
[ Download : http://www.neco.nu/nekoyome/cg/cgkouza/nama/nama.zip ] 13MB

迎夢達人:2001/07/02